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テレビのニュースで、事件の容疑者が警察によって連行されている報道シーン、よく見かけますよね。
ですが、容疑者の手にかけられている手錠が、布やモザイクによっていつも隠されていることや、顔にモザイクがかかる人とかからない人がいることに、なぜ?と疑問を抱いたことはないでしょうか。
そこで今回の記事では
【この記事の内容】
- なぜテレビでは手錠にモザイクをかけるのか?
- テレビと手錠に関する法律
についてご紹介していきたいと思います。
私もテレビで手錠にモザイクがかかっているのがずっと疑問だったので、一緒に勉強していきましょう!
なぜ手錠にモザイクをかけるの?
テレビで事件の容疑者の映像が放送される際に、顔や名前は隠されないのに手錠にはモザイクがかけられるのはなぜなのでしょうか?
また、そもそも隠すのなら手錠ではなく顔の方を隠した方がいいんじゃない?と疑問に思ったことってありますよね。
手錠にモザイクがかけられる理由には、かつて起きた『ロス疑惑事件』が大きく関係しています。
ロス疑惑事件とは1981年から1982年に起こった事件で、容疑者として三浦氏が逮捕されますが、裁判によって無罪が確定します。
その後、裁判での無罪確定前、警察に連行される際に手錠をかけられている姿をテレビで報道されたことに対し、三浦氏が「刑が確定していないのに、容疑者として手錠をかけられている姿を報道したマスコミは人権障害だ」とマスコミ各社を提訴した、というのが事件の一連の流れです。
そして三浦氏がこの訴訟に勝利したことがきっかけとなり、それ以来テレビ局などのマスコミ各社は手錠が映る際にはモザイク加工をするようになりました。
手錠の使用に関する法律とは?
ところで、手錠を人権侵害というのなら、顔や名前を隠さず放送していることの方が人権侵害なのではないのか?という疑問が出てきますよね。
容疑者の顔や名前を隠さない理由は、放送の基本は実名報道だからです。
事件の容疑者の顔や名前を実名報道することで、犯罪抑止や再犯防止の効果があります。
また、手錠のモザイク加工は例外の対応ですが、手錠に加えて顔や名前まで映さないとなってしまうと、容疑者を優先し、視聴者の真実を知りたいという希望に応えられないことになります。
このような理由から、容疑者の顔や名前は隠さず報道されています。
しかし、先ほどご紹介したロス疑惑事件の訴訟をきっかけに、容疑者という有罪が確定していない人に対し、手錠という身体を拘束する器具を用いている映像を大勢の人が目にするテレビで放送するのは人権侵害だ、という考えが広まり、
- 容疑者の顔や名前は隠さず報道する
- 容疑者にかけられた手錠は人権侵害に繋がりかねないため、モザイク処理をする
という、今のような流れになったのです。
まとめ
今回の記事では
【この記事の内容】
- なぜテレビでは手錠にモザイクをかけるのか?
- テレビと手錠に関する法律
についてご紹介してきました。
テレビで手錠にモザイクがかけられるのは、『容疑者が手錠をかけられている姿を罪の確定前に大勢に見せるのは人権侵害』と裁判で認められたからだ、ということが分かりました。
しかし、顔や名前は隠さずに報道しているのは、実名報道によって真実を放送しているという視聴者からの信頼を得るためや、これ以上の犯罪者や再犯を増やさないようにするためです。
倫理的な問題もあり、何が正しいか正しくないのかを簡単に決めることはできませんが、この事実を知ることで少しでも報道に対する見方が変わったり、興味を持つきっかけになればうれしいです。